6月上旬、2018 年に山口刑務所で実務者研修を受講した方から山口地域ケアセンターにお電話がありました。「医療的ケア(喀痰吸引・経管栄養)の実技講習を受けたのは間違いないか」との確認でした。修了証明書を確認のうえ、修了していることをお伝えすると、「間違いないですね。良かった」と明るい声が返ってきました。

その方は2020 年に出所。翌年から介護職に就き、現在は秋田県で勤務しています。職場で医療的ケアを修了しているのは彼だけとのこと。「たくさんのことを教えてもらい感謝しています。済生会がない秋田でも頑張ります」との言葉が印象的でした。

同センターは毎年職員を派遣し、実務者研修を実施しています。今年も6月11日から研修が始まり、全国の刑務所から選抜された8名が受講しています。炭谷理事長も毎年講義を担当し、社会保障制度の歴史等の説明と併せて、済生会の取り組みを紹介しています。これからも本研修を通じて人と社会をつなぐ支援を続けていきます。

（山口地域ケアセンター）

※この記事は、機関誌「済生」2025年7月号掲載時の情報です。