社会的、文化的につくられる性別のこと。身体的な特徴による性別(セックス)とは、区別して用いられる言葉です。象徴的な価値観として、男性らしさ、女性らしさという考え方があります。例えば、「家事は女性がするもの」、「社会のリーダーは男性がするもの」といった考え方は、男性と女性の間に偏見や不平等を生み出し続けています。持続可能でよりよい世界を目指す国際的な指針であるSDGsでは、「ジェンダー平等を実現しよう」を目標の一つに掲げ、人身売買や性的搾取などを含め、男女平等の実現を目指しています。国内の実情はと言うと、世界経済フォーラムが2023年6月に発表した、各国における男女格差を測る「ジェンダー・ギャップ指数」(GGI)において、日本は146カ国中125位。教育と健康は世界トップクラスの平等を実現している一方、国会議員の男女比といった政治参画、企業の管理職の男女比といった経済参画においては大きな不平等があり、先進国の中では低いレベルです。政府、企業などのより一層の取り組みはもちろんこと、一人ひとりの考え方を見つめ直し、行動に反映していくことが求められています。