【メディカルコントロール】

めでぃかるこんとろーる

救命救急の現場では、119番通報を受けて救急隊が到着し、病院へ搬送するまでの間に、迅速かつ適切な処置を行なうことが大切です。しかし、消防隊に所属する救急救命士ができる医療行為には制限があります。そこで、電話や無線などを使って救急指定病院の医師とリアルタイムで連絡を取り合い、医師が口頭で具体的な指示や助言などを行なうことをメディカルコントロールと呼びます。救急隊ができうる限りの処置を正しく行なうために、救急隊と救急指定病院が日頃からコミュニケーションをとり、密な連携体制を築いておくことが求められます。そのためには、地域で病院ごとの役割分担などを明確にしておくこと、重症度の判断基準といった各種プロトコール(診断手順や処置の流れ)を定めておくこと、そのほか、救急隊員に向けた病院での実習や、搬送事例について協議する事後検証会議などが欠かせません。都道府県ごとのメディカルコントロール協議会などが中心となり、体制の構築・強化への取り組みが進んでいます。