【福祉避難所】

ふくしひなんじょ

高齢者、障害者、妊産婦、乳幼児、疾患を抱えている人など、避難所での生活に特別な配慮を必要とする人や、その家族などを対象にした避難所のこと。東日本大震災時、高齢者や障害者が一般の避難所で体調を崩したり、生活に困難を抱える事態が多発したりしたことを背景に設置が進められ、令和5年10月時点で全国に26,116 箇所の施設が市町村によって指定されています。福祉避難所では、看護師、保健師、介護福祉士、身体障害者相談員などの専門職のほか、要支援避難者約10人に対して1人程度、介助員等のサポートスタッフを配置することなどが推奨され、災害の状況に応じて福祉に特化した災害派遣福祉チームDCAT・DWATも支援に駆け付けます。デイサービスセンター、社会福祉施設や保育所などの既存の施設を利用するかたちで設置されることが一般的で、数が不足する場合は公的・民間宿泊施設の借り上げや小・中学校、公民館などで対応することもあります。設置場所には、耐震性や浸水歴など、避難所としての要件に加えてポータブルトイレや手すり、仮設スロープや情報伝達機器の導入など、バリアフリー化も行なわれます。

参考サイト
福祉避難所の確保・運営ガイドラインの改定(内閣府)
指定避難所等の指定状況等の調査結果(内閣府)