【多死社会】
たししゃかい
高齢化の進行により亡くなる人が急増している社会のこと。厚生労働省が発表した人口動態統計によると、2007年に超高齢社会となった日本では、2024年には年間の死亡者数が160万人を超えています。これは1899年の統計開始以降で最大となっており、1989年の約2倍、戦時中の死亡者数も上回っています。多死社会では、医療や介護、孤立などをめぐってさまざまな課題が生まれています。2023年の統計によれば、死亡者の65%以上が医療機関で最期を迎えていますが、今後の死亡者数の増加による病床不足や、在宅介護への移行に伴う介護離職の増加が懸念されています。そのため、医療機関への過度な依存を避け、自宅や高齢者施設でも家族の負担を抑えながら看取ることができる体制の構築が急務となっています。また、老老介護の末の生活困窮や、身近な人を喪うことによる精神的な孤立に加え、社会的な問題も深刻化しています。火葬場の不足を含む葬儀やお墓の問題、持ち主不在となる空き家の管理問題のほか、過疎地域では交通や医療、スーパーなど生活インフラの維持が困難になる事態も生じています。こうした多岐にわたる課題に対し、終活などの個人での備えを進めると同時に、地域全体で支え合う仕組みづくりへの対応が求められています。
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