【3つのロック(フィジカルロック・ドラッグロック・スピーチロック)】

みっつのろっく(ふぃじかるろっく・どらっぐろっく・すぴーちろっく)

介護や看護の現場で発生する拘束行為のこと。フィジカルロック、ドラッグロック、スピーチロックの3つを指します。フィジカルロックは身体的な拘束で、車椅子やベッドに紐などで身体を固定したり、点滴を外してしまわないようにミトンをつけるといった物理的な行為です。ドラッグロックは、睡眠導入剤や向精神薬などの薬の投与により、行動を制限しようとするものです。スピーチロックは、叱責や言葉によって相手を萎縮させたり、動きを禁止してしまうことです。特にスピーチロックは「動かないで」といった行動を抑制する言葉かけを意図せず発してしまい、引き起こされることもあるため、利用者などに対して日頃から丁寧な言葉かけや説明を心がけることが大切です。いずれの拘束も身体の自由を奪い、尊厳を損なう行為のため、厚生労働省では、身体拘束ゼロを目指した取り組みを推進しています。また、在宅の場合は、家族が行なう制限も身体拘束になるため、日頃から本人、家族、介護事業者などが、身体拘束の廃止や防止、本人の尊厳や意思について日頃から共に考える場を持てるよう支援することも重要です。

参考サイト
介護施設・事業所等で働く方々への身体拘束廃止・防止の手引き(厚生労働省)