【SST(Social Skills Training)】
えすえすてぃー(そーしゃるすきるとれーにんぐ)
「挨拶」「自分の気持ちを伝える」といった人間関係を構築するうえで重要なコミュニケーションスキルや「薬を自分で管理する」「身だしなみを整える」といった生活スキルを向上させることによって、社会生活の中でぶつかる困難を解決するための技法のこと。社会生活スキルトレーニング、生活技能訓練と呼ばれることもあります。カリフォルニア大学の心理学者、ロバート・リバーマンが考案したといわれており、日本では1994 年に精神科の医療保険にも適応されました。発達障害を持つ子どもたちの療育をはじめ、発達障害や精神障害、統合失調症、うつ病を抱える大人も対象となります。トレーニングを受ける本人が課題や目標を選ぶことが特徴で、ある状況においてどのような行動を取ればよいかを学ぶロールプレイやワークシートなどを通して繰り返し練習し、受けたフィードバックを反映しながら適応力向上を目指します。例えば、人と話すことが苦手で友達がつくれなかったり、一人暮らしや就業ができないため自立した生活を送ることが難しかったりといった困難に対し、必要なスキルを身につけることで課題の解決や本人の目標達成に近づきます。医療機関、特別支援学校、放課後等デイサービスなど多様な場所で取り入れられており、それぞれ看護師や作業療法士、公認心理師などが行なっています。
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