【社会的排除】

しゃかいてきはいじょ

わたしたちが社会の中で暮らしていくためには、医療や福祉、教育、住まい、就労などの機会を得ながら、社会的な交流を持って日々を送ることが必要です。社会的排除とは、生まれ持った障害、疾病、家庭環境、失業・貧困などによって、社会や地域から排除、取り残されている状況のこと。「誰一人取り残さない」ことを理念としているSDGsソーシャルインクルージョンの対義語とも言える言葉です。初めて提示されたのは1947年のフランス。社会学者のルネ・ルノワールが、失業者、障害者、外国人などが社会から排除されていることを指摘するにあたり使用しました。のちの1998年、世界初となる「反排除法(社会的排除対策法)」が成立するきっかけともなりました。現代の日本では、例えば、障害者、ホームレス、非正規就労者、生活保護受給者、シングルマザー、薬物・アルコール依存症、元受刑者などといった状況にある人が、特に排除を受けていると考えられています。