【知的障害】

ちてきしょうがい

認知や言語などにかかわる知的機能の発達に遅れが認められ、日常生活や社会生活において特別な支援や配慮が必要な状態のこと。例えば、誰かと意思疎通を図ったり、安全に行動したり、仕事や余暇をどう過ごすかといった場面において、適応能力が不十分であるためにサポートが必要になります。おおむね18歳未満の発達期にあらわれ、環境的・社会的条件によって状態は変わる可能性があるとも言われています。脳機能障害である発達障害に対し、知的障害の原因は特定されておらず、出生前に染色体や遺伝子の異常などで起こる先天的なものから出生後のけがや病気等で起こる後天的なものもあり、さまざまです。学校や日常生活において「食事や着替えなどの自立が進まない」「会話の中での抽象的な表現を理解しづらい」「経験したことのない状況への対応が難しい」などの症状が見られますが、個人差が大きいことが特徴で、言葉を交わしても周囲が障害に気がつかないことも少なくありません。そのため、支援においても一人ひとりの特性を見極め、情緒不安定や攻撃性といったそれぞれが持つ特性をケアしながら、学習進度にあった指導や義務教育終了後の就労におけるサポートを行なうことが大切です。