【再犯者率と再犯率】

さいはんしゃりつとさいはんりつ

再犯者率は、犯罪を行なって検挙された人のうち、過去にも検挙されたことのある再犯者の割合のこと。再犯率は、検挙された人がその後の一定期間内に再び犯罪を行なう割合です。混同しやすい言葉ですが、まったく異なるものを指し示す数値であること、どのような定義や条件のもとに算出するかで数値が変わります。総務省刊行の「令和6年版犯罪白書」によると、前に道路交通法違反を除く犯罪により検挙されたことがあり、再び検挙された者の割合で算出された2021年の「再犯者率」は47.0%。一方、2019年に満期釈放または、一部執行猶予の実刑部分の刑期終了もしくは、仮釈放により刑事施設を出所した「出所受刑者」の総人数のうち、5年目以内に再入所した者の割合で算出された「5年以内再入率(再犯率)」は、34.1%となっています。加えて、刑務所に再び入所した再犯者のうち約7割が再犯時に無職であり、仕事に就いていない者の再犯率は、有職者に比べて約3倍である点もポイントです。法務省は、毎年調査し刊行している「再犯防止推進白書」で再犯者率などのデータとともに、犯罪を行なった人が出所した後の就労や住居の確保、医療や福祉サービスの利用促進、就学支援といった再犯防止に向けた取り組みの実施状況を報告しています。

参考サイト
令和6年版犯罪白書(法務省)
再犯防止推進白書(法務省)
再犯を防止して安全・安心な社会へ(政府広報オンライン)
犯罪統計における「再犯」とは?-再犯率と再犯者率の違い-(法務省)

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