【ソーシャルエコノミー(Social Economy)】

そーしゃるえこのみー

ソーシャルエコノミーについて、時代や国によってさまざまな定義がありますが、代表的なものとしてEUの定義では、参加的な経営システムを備えた協同組合、相互共済組合、社団、財団など、社会的な目的を追求するための経済的な活動のこととされています。特徴として、利潤を上げることではなく社会的な価値を最終目的にする、企業と市場で競争をする、経営方針の決定は自律的・民主的な方法が取られる、企業の対抗・牽制勢力となり、企業が行なえない分野の補完をすることが挙げられます。ソーシャルエコノミーの普及は国によって異なりますが、ヨーロッパではすでに近世で、教会、慈善団体、職人組合などが活動をし、互助的な機能や困窮者援助を実践していたという歴史があります。さらに近代に入って労働組合、協同組合が誕生しました。企業や「公」だけでは不十分な社会的弱者のための就労の場づくりであるソーシャルファームもソーシャルエコノミーを実践するありかたのひとつです。