【重層的支援体制整備事業】

じゅうそうてきしえんたいせいせいびじぎょう

地域住民が抱えるさまざまな課題に対し、包括的な支援をするため市区町村が新たに支援体制をつくる事業のこと。2021年4月に施行された「社会福祉法」の改正に伴い創設されました。近年、介護と育児といったダブルケアや8050問題など、ひとつの家族の中に複数の課題があること、社会的孤立や生活困窮が多くの課題と深くつながっていることなどが明らかになっています。重層的支援体制整備事業は、従来の分野別の支援体制ではカバーしきれない複雑化・複合化した課題に対応できる体制をつくることを目的としています。必須項目として定められているのは、誰一人取り残さないことを前提とした「属性を問わない相談支援」、相談者と社会とのつながりをつくるための「参加支援」、場や居場所を整備する「地域づくりに向けた支援」の三つ。これらを通じ、地域内の多機関が連携しながら相談者に伴走し、地域共生社会の実現に向けた支援を行なっています。